
ニューヨークから戻ってからは、がむしゃらに仕事を探していた。はじめは、もし見つからなければ、9月まで旅行をして過ごすかという軽い気持ちでいたが、本当に仕事が見つからない中で、日々焦りは募っていくばかりであった。
9月中旬までという期間限定なので、アルバイトとして働けるサービス業で仕事を探した。デンマークのアルバイト探しは、オンラインと直接お店に履歴書を持っていく方法がある。特に、カフェやレストランでは直接持っていくことが効果的なようだ。ただ、はじめは土地勘もなく、また断られたら気まずいという不安でなかなか一歩を踏み出せず、オンライン中心で仕事を探していた。
実は、オンラインにも二種類ある。一つは日本のアルバイト探しのように、求人サイトを見て履歴書を送るか、フォームを提出する方法。二つ目は、facebookのグループに投稿されている求人情報を見つけて連絡するという方法。毎日のように、求人サイトとfacebookをチェックして気になるものがあれば応募するというのを繰り返していた。
しかし、オンラインでは連絡が来るのが遅く、ないし全く連絡が来ないということも珍しくなく、直接履歴書を持って行くことも始めた。さすがに何も買わずにレジュメだけ渡すのは気が引けたので、はじめは何かを頼んで雰囲気をみてから、最後にレジュメを渡していたが、コーヒー一杯でも約1,000円するコペンハーゲンでそれを続けていたら破産しそうだったので、途中からは良さそうなところがあればとりあえず声をかけてレジュメを渡した。ハイシーズン間近、というかほぼ真っ只中ということもあり、ほとんどのカフェやレストランで快くレジュメを受け取ってくれた。だが、そのあと連絡をくれるところはほぼ皆無で、意気消沈するばかりであった。
そんな日々を送っていると、もやもやが積みあがるばかりで時間だけが虚しく過ぎていく感覚に陥った。また、自分の無計画さも思い知ることとなった。バリスタやバーテンダーのようなスキルがない中で、短期間でも働かせてくれるところを見つけようとしていたこと自体がかなり甘かったのだ。
そんな風に自己嫌悪にも軽く陥りながら、職探しを続けること約1か月。結局、オンラインと突撃作戦をあわせて、40箇所くらいに応募したが、仕事にありつくことはできなかった。そして、あっという間にフォルケホイスコーレが再開するまで残り2か月弱となったため、7/15で区切りをつけて、自分がやりたいことに振り切ることに決めた。
それが”浴衣でコペンハーゲンを歩くこと”だった。このきっかけをくれたのは母である。仕事探しでのもやもやを聞いてもらっているときに、”日本人ということを生かしたらよいのではないか”と言われたのだ。日本、夏、ここでもできることを考えて出てきたのが浴衣だった。たまたまうちには浴衣がいくつかあったので、それらを日本から急ぎで送ってもらい、着付けとレンタルを始めることにした。中学の家庭科の選択授業がこんなところで役立つとは予期していなかったが、人生の学びにおいて無駄なことは何もないんだなと改めて感じることになった。
そして、浴衣は1週間弱でデンマークに無事?(箱はぼろぼろだったが中身は無事だった)に到着し、カメラマンの友人に無理を言って帰国前日に観光地で浴衣姿を撮影してもらった。どの写真も素敵すぎて選ぶのが難しかった…彼の撮る写真はあたたかみというか、彼の人のよさがにじみ出ていてとても素敵なのだ。本当にありがとう。そして、インスタのロゴは妹にお願いして作ってもらった。仕事が忙しい中、無理を言ってごめんね、素敵なものを作ってくれて心から感謝している。いろいろと準備もあり開始には少し時間がかかってしまったが、周りの方々に支えられて8月初旬に浴衣ビジネスを始めた。


なかなか顧客獲得には苦戦しているが、頑張れるところまで頑張りたいと思う。一旦は9月の学校が始まるまでの期間の予定だけど、まだ決めきれていないのが正直なところ。ちなみにインスタアカウントはこちら。フォロー、いいね!、シェアいただけるととても嬉しいです!
ではまた別の記事で。hej hej